橋本楓華(はしもと・ふうか)さん 福岡県太宰府市・20歳・団体職員 取材●長谷部匡彦(本誌)写真●遠藤昭彦

橋本楓華(はしもと・ふうか)さん
福岡県太宰府市・20歳・団体職員
取材●長谷部匡彦(本誌)写真●遠藤昭彦

 橋本楓華さんは、生長の家福岡県教化部(*1)に勤め、総務と青年会事務局の仕事を担当している。

「今、AAA(トリプル・エー)というグループが歌っている『笑顔のループ』という曲にはまっています。笑顔を絶やさないでいると自分も輝くし、笑顔が世界に広がっていくという意味の歌詞を口ずさんでいると、生長の家で学んだ『和顔・愛語・讃嘆』(*2)の大切さを思い出すことができるんです」

 橋本さんは中学1年の2学期に、福岡県大野城市から太宰府市に引っ越して、すぐに仲のいい友達ができた。だが、3学期に入ると互いの思い違いから友達と仲違いし、その後、クラスで孤立するようになってしまった。

「友達とうまく仲直りができなくて、他のクラスメートからも無視されるようになってしまったんです。周りに悪口を言われているのではという恐怖心を抱くようになって、学校に行くのが辛くなりました」

 中学1年の3月、生長の家の信徒である祖母の勧めで、初めて見真会(*3)に参加した。

「講師から、悪い出来事を心につかまず、物事の良い面を見るようにすれば、心に強く描いたものが現れる『心の法則』によって、よいことが現れるから、物事を前向きに受け止めることが大切だと教えられました。でもその時は、いじめられているのは自分なのに、なんでそう思わなきゃいけないのかって思いました」

 学校にいると恐怖心が消えず、中学2年の3学期から学校を休みがちになった。平成27年に中学を卒業した後は、高校に進学せずコンビニエンスストアでアルバイトを始めた。

福岡県教化部で開催された勉強会に参加する橋本さん。左は大塚和富・福岡教区教化部長

福岡県教化部で開催された勉強会に参加する橋本さん。左は大塚和富・福岡教区教化部長

「その2カ月後、農協関連の工場に就職しました。仕事を覚えるのが早いと言っていただき、色々な工程を経験させてもらいましたが、いま振り返れば、周りの人への謙虚さをなくしていたところがあったのかもしれません。先輩である女性パートさんに挨拶しても無視されるようになったんです」

 次第に働くのが辛くなり、2年間ほど勤めたあと工場を退職。その後、ハローワークの職業訓練を利用し、介護職員初任者研修(ホームヘルパー2級)の資格を取得した。ちょうどその頃、生長の家福岡県教化部から誘いがあり、平成29年11月に教化部職員となった。その時、矢野俊一教化部長(*4)(現・鹿児島教区教化部長)から、こんなアドバイスをもらった。

「初心を忘れず笑顔を心掛け、誰に対しても愛のある言葉で丁寧に接しましょう。社会に出ると厳しいことも言われますが、相手に悪意はないんです。それをどう受け取るかは、あなたの心の持ち方次第です」

 その言葉で、誰に対しても笑顔で接する気持ちが欠けていた自分に気づいたという。教化部では、練成会(*5)などの運営にも参加し、先輩に支えてもらいながら、総務の仕事と青年会活動に取り組んでいる。

「教えの内容も、繰り返し聞いているうちに理解が深まってきました。中学生の時や以前の仕事の時に、周りから無視されるようになってしまったのは、『相手が悪いんだ』という気持ちが自分にあったから、さらに悪い状況を招いてしまったのだと思います。今、中・高校生や大学生に教えを伝える誌友会(*6)の会場リーダーもさせていただいていますが、笑顔と愛のある言葉で周りに接していれば、必ず幸せが訪れるということを皆さんに伝えたいです」

 そう言いながら、橋本さんは屈託のない笑顔を見せた。

*1 生長の家の布教・伝道の拠点
*2 なごやかな顔とやさしい言葉で、ほめること
*3 教えを学び、実践するつどい
*4 生長の家の各教区の責任者 
*5 合宿して教えを学び、実践するつどい
*6 生長の家の教えを学ぶ小集会