桶田晴美(おけた・はるみ)さん 京都府宇治市・24歳・団体職員

桶田晴美(おけた・はるみ)さん
京都府宇治市・24歳・団体職員
取材●長谷部匡彦(本誌)写真●永谷正樹

 生長の家宇治別格本山(*1)で、神舞姫(みこ)をする桶田晴美さんは、奈良県吉野郡生まれ。自然豊かな神社の境内地などで、友達と遊んだ思い出があり、幼い頃から自然を身近に感じていたという。

「今も、近くの宇治上(うじがみ)神社など緑が多い場所を散策すると、太陽の暖かさとか、自然のいのちに触れる喜びを感じます。それを絵本で表現したくて、将来は絵本作家になるのが夢なんです」

 高校時代には、家庭科の授業で絵本を作ったり、趣味で作った飛び出す絵本を友達にプレゼントしていた。ただその時は、絵本作家になる夢は描いていなかったという。

「当時は、中学の頃からの夢だった美容師を目指していました。親元を離れて自立したかったので、高校卒業後、大阪の美容学校の委託サロンで働きながら、専門学校に通いました」

 2年間で美容師の資格を取得し、美容サロンで働きはじめたが、先輩の指導にうまく応えられない自分に自信を失って、人間関係にも悩み、体調を崩して仕事を休みがちになった。

桶田さんの詩とイラスト

桶田さんの詩とイラスト

 そんな平成29年の年末、実家に帰省した際、母親から生長の家宇治別格本山で行われている練成会(*2)への参加を勧められた。練成会の中で行った「浄心行(*3)」で、心のなかのモヤモヤした思いを紙にすべて書き出して焼却すると、気持ちが軽くなったという。

 練成会から戻り、通勤の時に、両親や職場の上司、周囲の人に対して「お父さん、お母さん、○○さん、ありがとうございます。今日もみんなが幸せでありますように」という祝福讃嘆の言葉を、心の中で唱えるようにした。

「そうしていると、周りの人たちを讃嘆しているのに、肝心の自分を讃嘆していないし、少しも感謝していないことに気づいたんです」

 平成30年1月に、宇治別格本山の一般練成会に参加。その後、仕事を辞めて研修生となり、3カ月間、生長の家の教えを学んだ。その研修生活の中でも、美容師時代と同様に人間関係で悩み、自分を責めてしまうことを講師に相談すると、「心がどんな状態であっても、すべてに神様の愛が働いています。あなたが悩んでいても、笑っていても、そのままで、調和した世界がすでにあるんです。神様と一体の自分自身の内なる喜びを表現することが大切ですよ」と指導された。

「そのとき、幼い頃、自然が大好きだったことを思い出しました。自然には人と同じように様々な個性があって、木々の葉は一枚一枚すべて形が違っていて、光の差し込み具合で色彩が様々に変化するんですね。改めて自然を身近に感じるようになると、心が自由になれたんです」

宇治川のほとりで

宇治川のほとりで

 研修生を終えた後、宇治別格本山の職員となり、自然から受けた感動やトキメキを、詩やイラストで表現するようになった。

「自分を見失っていた私が、そのままで人のお役に立つことが出来ると感じたときに、素直に今の自分を認めることができ、調和した世界を感じられるようになりました。高校生のときに、よく絵本を作って楽しんでいたことを思い出して、絵本でこの真理に触れた喜びを伝えていきたいと思うようになったんです。今は、イラストなどの表現の技術を磨きながら、絵本の構想を練っています」

 自分が感じた「光輝く世界」の印象を詩にして書き留めたノートを見せながら、桶田さんはそう話してくれた。

*1 京都府宇治市にある生長の家の施設。宝蔵神社や練成道場などがある
*2 合宿して教えを学び、実践するつどい
*3 過去に抱いた悪感情や悪想念を紙に書き、生長の家のお経『甘露の法雨』の読誦の中でその紙を焼却し、心を浄める行