A 憲法を軽視し、人権や自由を制限しようとする政治から日本を守るためです。

hidokei86_kenpou ふだん私たちは、自分が正しいと思うことを自由に発言したり、行動に移したりすることを、ごく当たり前と感じています。でも、こうした自由が私たちにあるのは、なぜでしょうか? 

 それは、日本国憲法によって、「基本的人権」が保障されており、「思想・良心の自由」(第19条)や「信教の自由」(第20条)、「表現の自由」(第21条)が認められているからです。

 では、もしも自由に考えたり、ある特定の宗教を信じたり、自分の思っていることを自由に表現したりすることが制限されたとしたら、あなたはどう思いますか? おそらく、「なんで正しいと思っていることを言ったり、行ったりしてはいけないんだ!」と理不尽に思い、「こんな社会はイヤだ!」と、怒りや恐怖を感じるかもしれません。 

 いま、安倍政権のもとで、憲法改正に向けた動きが推し進められようとしています。そして2012年に公表された自由民主党の『日本国憲法改正草案』(以下、自民党草案)には、立憲主義(*)の精神を軽視し、基本的人権を制限して、さまざまな自由を規制しようとする内容が含まれています。

 もしも、そうした自民党草案にある考え方が、憲法改正において取り入れられたらどうなるでしょうか? 基本的人権が制限された不自由な社会が実現してしまうかもしれないのです。

 生長の家は、立憲主義を軽視し、基本的人権を制限するような憲法改正のあり方には反対します。なぜなら、立憲主義こそは、私たちが“人間・神の子”の自覚のもとに、自己の神性を自由に表現するための“枠組み”であるからです。

 この連載では、『“人間・神の子”は立憲主義の基礎 ──なぜ安倍政治ではいけないのか?』(生長の家総裁・谷口雅宣監修、生長の家刊)に即して、立憲主義と民主主義、そして平和を守るために大切な考え方を学んでいきます。

* 人権を保障するため、憲法によって国家権力をしばり、国を運営する考え方のこと