一枚の絵からは、そこに描かれている形象だけでなく、作者が何を思い、どう考えて生きたのかという、心の軌跡が浮かび上がってくるものです。絵が描かれたいきさつ、それにまつわる作者の人生を紹介していきます。(絵と文 川崎善張)

『現象展開』(2017年作。F8号)

『現象展開』(2017年作。F8号)

川崎善張(かわさき・よしはる) 大分県豊後高田市在住の画家。1957年、大分県生まれ。東京造形大学卒業。白日会会員を経て、現在、生長の家芸術連盟(生芸連)会員。2002年に生光展賞。生長の家地方講師、生長の家相愛会大分教区連合会副会長。

川崎善張(かわさき・よしはる)
大分県豊後高田市在住の画家。1957年、大分県生まれ。東京造形大学卒業。白日会会員を経て、現在、生長の家芸術連盟(生芸連)会員。2002年に生光展賞。生長の家地方講師、生長の家相愛会大分教区連合会副会長。

 2016年1月号から始まった「マイギャラリー 絵と人生」も、24回目となる今回の『現象展開』で、最終回を迎えることになった。

「マイギャラリー」を連載するようになったのは、『いのちの環』の編集を担当する日本教文社の第一編集部からかかってきた、一本の依頼の電話が始まりだった。それは、「絵を紹介しながら、その絵にまつわる思い出などを文章にして書いてもらえないか」というものだった。

 私には、そうした経験がなかったが、今になって思うと、それよりずっと前、私の心の中に、「絵に文章をつけてみたい」という“願い”が生まれていたことに気づく。

 地方講師(*1)である私は、誌友会に出向した時、私が描いた絵に関して、思いついたことを散文のような自由詩にして紹介したことがあった。

 すると、参加者の一人が、「川崎さんの絵と自由詩が一緒になった、そんな本のようなものができたら素晴らしいですね」と言ってくれた。自由詩はたまたま書いたものだったが、その言葉を聞いて、「絵に文章を付け、一つの作品にできたらいいな」と強く思った。

 編集部から前記のような電話が入ったのは、それから3カ月後のことで、思いもかけないところから“願い”が叶(かな)ったのである。「何かを心から信じ願えば、いつか必ず実現する」と生長の家で教えられている通り、「この世は唯心所現(ゆいしんしょげん)(*2)の世界である」と改めて驚かされ、本当に嬉しかった。

 生長の家では、「人間には無限の可能性が与えられている」と説く。だから、その無限の可能性のどこに心を注(そそ)ぐかによって、自分が望んだ世界(現象)が目の前に現れてくるのであり、それはつまり、自分の心によって、目の前の現象が創り出されているということなのである。

 だからこそ、「一瞬、一瞬の“今”を、常にポジティブに考えて生きる」という心の習慣をつけることが、幸せな人生、運命を実現することに繋(つな)がる──そんな思いで描いたのが、この『現象展開』である。 

 ご愛読くださった皆さまに感謝申し上げ、2年間の連載を終わりたい。