中根敏也(なかね・としや)さん│35歳│山梨県北杜市 「曲にはその時々の心情がそのまま残っていて、歌う度に何度でも思い出すことができるのがいいですね」と中根さん  取材/久門遥香(本誌) 写真/遠藤昭彦

中根敏也(なかね・としや)さん│35歳│山梨県北杜市
「曲にはその時々の心情がそのまま残っていて、歌う度に何度でも思い出すことができるのがいいですね」と中根さん 
取材/久門遥香(本誌) 写真/遠藤昭彦

 生長の家国際本部“森の中のオフィス”に勤務する中根敏也さんは、昨年(2018)10月、同オフィスで開催された「自然の恵みフェスタ2018(*1)」の「森のひだまり音楽会」で、地元音楽家とのギターデュオによる弾き語りを披露した。自ら作詞作曲した『この空の下で』を演奏し、澄んだ歌声とアコースティックギターの音色で観客を魅了した。

「今回演奏した曲は、自然と人、人と人とが結び合うことの素晴らしさを表現したいと思って作ったもので、フェスタでは、多くの皆さんと音楽で繋がることができた気がして、嬉しかったです」

「森のひだまり音楽会」で演奏する中根さんと地元の音楽家・牧田健太郎さん

「森のひだまり音楽会」で演奏する中根さんと地元の音楽家・牧田健太郎さん

 中学1年生の時、3つ年上の兄がギターを弾く姿に憧れてギターを始め、やがて作詞作曲も手がけるようになった。家族や友人など身近な人への感謝の思いや、自然の美しさに感動した気持ちを歌った中根さんの優しいメロディーには、「当たり前の生活の中に、小さいけれど確かな幸せがある」というメッセージが感じられ、聴くものの心に響く。

「曲を作る時に一番大切にしているのは、聴いてくれた人も歌っている自分も、明るい気持ちになれるような音楽を作りたいという思いです。曲のメロディーや歌詞のアイデアは、自転車で走っている時や、美しい景色を見た時などによく思い浮かぶので、携帯のボイスメモで記録しています」

 そんな中根さんの音楽に大きな影響を与えたのが、生長の家の教えだった。持病のてんかんで悩んでいた19歳の時、生長の家を信仰する母親から勧められて生長の家宇治別格本山(*2)の練成会(*3)に参加。「人間は神の子で、病は本来ない」「コトバの力(*4)で人生や運命を良い方向に変えられる」という教えに感銘を受けた。

SNI自転車部のメンバーでもある中根さん。「ジテツウ(自転車通勤)をしている時に、結構いいメロディーが浮かぶんです」

SNI自転車部のメンバーでもある中根さん。「ジテツウ(自転車通勤)をしている時に、結構いいメロディーが浮かぶんです」

「練成会には、明るい言葉、希望の言葉、感謝の言葉が溢れていて、その中にいると自然に心が安らぐのを感じました。この時に学んだ『コトバの力』を生かすということが、私の曲作りの原点です」

 練成会の後、研修生となって1年間教えを学び、てんかんの症状も次第に治まった。地元に戻り、生長の家青年会(*5)に入って信仰を深めながら、ライブハウスなどでの演奏活動をした後、生長の家愛知県教化部(*6)に就職。さらに、平成26年から生長の家国際本部の職員となり、現在は、妻と3人の子供と暮らし、仕事の傍ら音楽活動も続けている。

「今後は、世界中の人とも心を通わせることができるような、英語の曲作りにも挑戦してみたいと思っています。ふとした日常の中で見つけた感動を、音楽を通じていろんな人と共有できたら幸せですね」

 そんな願いが込められた中根さんの歌は、多くの人の心に希望の灯を点すに違いない。

*1=自然の恵みに感謝し、低炭素なライフスタイルを展示、発表するイベント。生長の家国際本部の他、国内外の布教拠点で毎年開催されている
*2=京都府宇治市にある生長の家の施設
*3=生長の家の教えを合宿形式で学び、実践する集い
*4=コトバには善きにつけ悪しきにつけ、物事を成就する力があると生長の家では教えている。ここでいうコトバとは、口から発する言葉のほかに、思念や表情も入る
*5=12歳以上40歳未満の生長の家の青年男女の組織
*6=生長の家の布教・伝道の拠点