有馬雅行(ありま・まさゆき)さん│66歳│福島県須賀川市 取材/佐柄全一 写真/堀 隆弘 食卓に置いたハーブを描く有馬さん。「身の回りにある何でも絵になります」

有馬雅行(ありま・まさゆき)さん│66歳│福島県須賀川市 取材/佐柄全一 写真/堀 隆弘
食卓に置いたハーブを描く有馬さん。「身の回りにある何でも絵になります」

 福島県中部に位置する須賀川市に住む有馬雅行さんは、58歳の時から、趣味で絵手紙を描き続けている。

「その時々、興味の湧いたものや身の回りのものを描いています。一番多いのは木の葉で、何度描いても奥が深く、神様の創造の素晴らしさを実感せずにはいられません」

「葉っぱ一枚一枚すべてが違いますが、どれも神様の命と愛の現れだと思っています」

「葉っぱ一枚一枚すべてが違いますが、どれも神様の命と愛の現れだと思っています」

 絵手紙とはいえ、ハガキサイズの画用紙に描いていて、彩色は24色の色鉛筆で行う。これまでに描いた作品は、約700枚にも上り、7冊の分厚いハガキファイルに分けて収められている。

 作品をテーブルの上に広げて見せてもらうと、その言葉通りモミジなどの木の葉の作品が目に付いた。かと思えば、飼い猫や野菜、トンボ、セミ、スポーツ選手の雄姿などもあり、その作品はバラエティーに富んでいる。中には、5円玉やナスの絵の横に、「ごえんです」「わがナスにあらず」などという言葉が書かれたものもあり、見ると思わず微笑んでしまう。

「長く続けていられるのは、ともかく描いていて楽しいからで、見る人に、そんな楽しい気持ちを伝えられたらいいなと思っています」

 須賀川市で生まれ育った有馬さんは、生長の家の信徒である両親の影響で、小学校から高校まで青少年練成会(*1)に毎年欠かさず参加し、「人間・神の子」の教えを学んで育った。

 一方、幼い頃から絵を描くのが大好きで、高校では美術部に所属し、デッサンや油絵の制作に勤しんだ。高校卒業後、陸上自衛隊に入り、54歳で除隊するまでの間、絵を描くことからは離れたものの、58歳で地方講師(*2)となった時、その絵心がよみがえった。

これまで描き溜めた絵手紙の数々。7冊のハガキファイルに収められている

これまで描き溜めた絵手紙の数々。7冊のハガキファイルに収められている

「絵手紙などを実習する誌友会(*3)へ出講することになり、久しぶりに絵を描いてみたら、昔のことを思い出して楽しくなり、すっかりはまってしまったんです」

 誌友会の参加者の中には、絵を描くのは何十年ぶりと、尻込みする人も多い。しかし、粘り強く説得して描いてもらうと、例外なく個性豊かな絵が生まれ、描いた人が生き生きとした表情になるのが、とても印象的だという。

「『うまくなくていい。素直な気持ちで、見たまま、感じたままを描けばいい。すると、そこから喜びや感動など、いろんな発見が生まれるものです』と、いつも皆さんに話しています。私自身、これからも絵手紙を描き続けながら、絵手紙を通して、信仰の素晴らしさを伝えていきたいと思っています」

 そう言って、慣れた手つきで画用紙に色鉛筆を走らせた。

*1=合宿形式で、生長の家の教えを学び、実践する集い
*2=生長の家の教えを居住地で伝えるボランティアの講師
*3=生長の家の教えを学ぶ小集会