山暮らし体験宿「ワールドカフェゲストハウス」では、「みんなで創るゲストハウス」をコンセプトに、主宰者、山口宗一郎さん、博子さん夫妻と、田植えや味噌(みそ)作りなど四季折々の生活を共有することで、持続可能なライフスタイルを学ぶことができる。都会では忘れがちな、自然との繋(つな)がりが感じられるこのゲストハウスが、多くの人の共感を呼んでいる。

「ワールドカフェゲストハウス」│山梨県富士川町 取材/原口真吾 写真/堀 隆弘 ゲストハウスの玄関前で、山口宗一郎さん・博子さん親子。左にあるのは、調理に使うソーラークッカー

「ワールドカフェゲストハウス」│山梨県富士川町
取材/原口真吾 写真/堀 隆弘
ゲストハウスの玄関前で、山口宗一郎さん・博子さん親子。左にあるのは、調理に使うソーラークッカー

 山口さん夫妻が、築約150年の古民家を改修して、山暮らし体験宿「ワールドカフェゲストハウス」をオープンしたのは、平成25年。ワールドカフェとは、創造的な対話手法を意味する言葉で、「人と人が体験を共有し、心を繋げて持続可能な暮らしを広める場にしたい」という夫妻の想いが込められている。

 このゲストハウスの特徴は、夫妻の暮らしを通して田舎暮らしが体験できるというもので、夫妻と寝食を共にし、宿泊者には薪(まき)割りと手作りの釜戸やウッドガスストーブ(空き缶調理器具)による食事の支度などを手伝ってもらう。食事は「心と身体と地球にやさしい食」をコンセプトに、夫妻が育てた無農薬、無化学肥料の米、野菜、地元から仕入れた食材を使い、地産地消を心がけている。

上:集落の高台からは富士山を望むことができる/中:宿泊者の手を借りて作った手作りのかまど/下:宿泊者同士が一緒に食卓を囲み、語り合う(写真提供:ワールドカフェゲストハウス)

上:集落の高台からは富士山を望むことができる/中:宿泊者の手を借りて作った手作りのかまど/下:宿泊者同士が一緒に食卓を囲み、語り合う(写真提供:ワールドカフェゲストハウス)

 春は田植え、夏は野菜の収穫、秋は柚子(ゆず)狩り、冬は味噌(みそ)作りなど、現代の人々が忘れがちな、季節が強く感じられるさまざまな体験プログラムが用意され、宿の改修作業まで手伝ってもらうなど、ワールドカフェゲストハウスは、まさに「みんなで創るゲストハウス」となっている。

 宿泊者からは、「昔ながらの生活の知恵と現代において自然と暮らすための知識が組み合わさった、豊かで新しい暮らし方が体験できた」と好評という。都会から訪れた子供からも、「夜は真っ暗!」「野菜などの食べ物は土からできるんだ」など、驚きの声が寄せられている。

 今後は、田舎暮らしに興味のある来訪者向けのサービスだけでなく、地域の人々にも喜ばれるような企画を用意したいと、山口さんは語る。

「近所の人たちも気軽に来られて、のんびりとお茶をしながら交流できるようなカフェにと思っています。都会の方には、持続可能な田舎の暮らしを勧めるだけでなく、地域社会も元気になるような取り組みを行っていきたいと思います」

問い合わせ先ホームページ
TEL:090-5786-7907