SMさん 神奈川県相模原市・23歳・会社員 取材●中村 聖(本誌)/撮影●近藤陽介

SMさん 神奈川県相模原市・23歳・会社員
取材●中村 聖(本誌)/撮影●近藤陽介

 SMさんは、生長の家の行事を通じて知り合った昌宏(まさひろ)さんと、平成29年11月に入籍し、新婚生活を送っている。Mさんは大学3年のとき、経済的な理由などから学校を中退することになり、思い悩んだ。そのとき、昌宏さんがいつも明るく励ましてくれたことで、気持ちを前向きにすることができ、自分に自信が持てるようになった……。

憧れの人

 3歳の頃から母親に連れられて、生命学園(*1)に通っていたというMさんは、小学生になると、練成会(*2)にも参加するようになり、『人間・神の子』の生長の家の教えを学びながら育った。
「母と一緒に神想観(*3)をしたり、誌友会(*4)に連れていってもらったりしていました。誌友会では、皆さんから、『よく来たわね』とか『大きくなったわね』と、いつも褒(ほ)められて、それがすごく嬉しかったですね」

 Mさんが、昌宏さんと初めて出会ったのは、小学2年生のときに参加した練成会でのことだった。昌宏さんは当時中学3年生で、運営委員として練成会の手伝いにあたっていた。

「みんなのために、一所懸命に運営に取り組んでいる昌宏さんを見て、『格好いいな』って思っていました。大きくなったら、私も昌宏さんみたいに、みんなを引っ張っていけるような人になりたいと思い、ずっと憧(あこが)れの存在でした」

いじめを乗り越えて

 小学5年生のとき、Mさんはクラス内で激しいいじめにあった。当時、クラス全体が担任教師の悪口を言うようになり、その雰囲気が耐えられないと、担任教師に相談したことがきっかけだった。
「先生に告げ口をしたと同級生から思われ、そこからいじめの対象になってしまったんです。悪口のほかにも、ロッカーにゴミを入れられたり、ランドセルを傷つけられたりしたことがショックで、半年ほど学校に通えなくなってしまいました」

「昌宏さんが、いつも明るく笑い飛ばしてくれるので、落ちこんでいたり、暗く 考えているのが馬鹿馬鹿しくなってしまいます(笑)」

「昌宏さんが、いつも明るく笑い飛ばしてくれるので、落ちこんでいたり、暗く
考えているのが馬鹿馬鹿しくなってしまいます(笑)」

 その頃、2歳上の姉から、「優しいお兄さんやお姉さんばかりだし、安心できるから、中高生練成会に行ってみたら」と勧められて参加した。

「練成会では、昌宏さんや他の参加者の皆さんから、『大丈夫、必ず学校に行けるようになるよ』と言ってもらえたことで、とても心が救われましたね。講師の先生に相談したことで、いじめている人たちをうらむのではなく、その人たちのいいところを見つけて、感謝の気持ちを持つことが大切なのだと分かり、その後、学校にも少しずつ通えるようになりました」

いつも昌宏さんがそばにいてくれた

 Mさんは、昌宏さんとともに、中学、高校時代と、生長の家青年会の活動に取り組み、大学に入学してからも、積極的に活動に参加した。昌宏さんとは、アニメ好きという共通の趣味もあり、だんだんと二人の距離が縮まっていき、Mさんが大学1年のときに、当時大学院生だった昌宏さんとの交際がはじまった。

「深夜に放送しているアニメを、それぞれの自宅で同じ時間に観て、観終わった後に、メールでお互いに感想を言い合ったりしていました。すごく楽しい時間でしたね。昌宏さんは、いつも明るく私のことを気遣(きづか)ってくれて、一緒にいてとても楽しいと感じていました」

 大学では教育学部に所属し、小学校の教師を目指して学んでいた。だが、次第に大学の環境が合わないと感じるようになり、気持ちが追い込まれるようになってしまったという。

「他の人はできているのに、私はできていないと、自分と周りの人を比べるようになってしまったんです。そんなとき、経済的な理由で大学を続けることが難しくなり、正直、少し安心した部分もありました。夢を諦(あきら)めたくないという思いもあり、葛藤(かっとう)しましたが、昌宏さんにもよく相談した上で、大学3年の終わりに学校を辞(や)めることにしました。昌宏さんが、『大丈夫だよ』と言って、そばにいて励ましてくれたので、自信を持って新しい自分の道を探していこうと思ったんです」

『ずっと一緒にいていいんだよね?』

 大学を中退したMさんに、昌宏さんは心を落ち着ける時間が必要だと話し、しばらく休養してから、仕事を探し始めることを勧めてくれた。当時、既に社会人として学習塾に勤務し、多忙(たぼう)な日々を送っていた昌宏さんだったが、できる限り、Mさんと会う時間をつくってくれたという。

「どんなに疲れていても、私の悩みに向き合ってくれたことが嬉しかったですね。就職活動に身が入らなかったときに、『ちゃんとやった方がいいよ』と強い言葉で言われることもあったんですが、その言葉がなかったら行動しなかったと思いますし、いつも私を正しい道に導いてくれることに感謝をしています」

 昌宏さんの強い支えもあり、大学を辞めてから4カ月後の平成28年7月に、アウトソーシング(外部委託)サービスを提供する会社に入社することができた。そして、物事が順調に進むようになった翌年2月、昌宏さんからプロポーズを受けた。

「昌宏さんが『ずっと一緒にいていいんだよね?』と、質問口調(笑)でプロポーズしてくれたので、『いいよ』と答えました。常に昌宏さんに支えられてきたので、これからは私も昌宏さんのことを支えられるようになっていきたいです」

二人を見ていると安心すると言われて

 現在、昌宏さんは、生長の家神奈川県教化部(*5)の職員として勤務し、Mさんは、日本農業新聞で、アルバイトとして広告のチェック業務にあたっている。Mさんの入社にあたっては、東京農業大学出身の昌宏さんが、『面白そうだから、やってみたら?』と背中を押してくれたことが、大きかったという。

「会社では、毎朝席に着いたら、小さく合掌をして、心の中で何回か『ありがとうございます』と唱えてから、仕事を始めるようにしています。そうしていると、上司や同僚の方との関係もとてもうまくいって、自分がいることで、職場の雰囲気が明るくなったと、周りの方から言っていただけるようになりました」

「車が好きな昌宏さんの運転で、よく鎌倉あたりにドライブに出かけています」

「車が好きな昌宏さんの運転で、よく鎌倉あたりにドライブに出かけています」



 昌宏さんと交際中、ときには喧嘩(けんか)をすることもあったが、それもすべて二人の絆(きずな)が深まるよいきっかけになったと、Mさんは振り返る。

「交際を始めた頃、こんな小さなことを相談したら、昌宏さんに嫌われるかもしれないと思ってしまい、悩みを打ち明けられずにいたら、後で昌宏さんから、『悩んでるなら、一緒に解決したかった』と言われ、反省したことがありました。お互いにパートナーとして、どんなことでも相談し合って、一緒に支え合っていくことが大切なんだと、そのときの経験を通して気がつくことができました」

 目前に控(ひか)えた挙式の準備で忙しいと話していたMさんは、昌宏さんが家事を手伝ってくれることが嬉しいと、笑みを浮かべた。

「私が洗濯などをしたときに、昌宏さんが自然と『ありがとう』と言ってくれるので、私も昌宏さんが家事に協力してくれたときには、素直に『ありがとう』と伝えるようにしています。よく信徒さんから、二人を見ていると安心するって言われるんですが、すごく嬉しいですね。これからもお互いを尊重し、支え合いながら、明るい家庭を築いていきたいと思います」

*1 幼児や小学児童を対象にした、生長の家の学びの場
*2 合宿して教えを学び、実践するつどい
*3 生長の家独得の座禅的瞑想法
*4 教えを学ぶつどい
*5 生長の家の布教・伝道の拠点