棚橋直美(たなはしなおみ)さん│49歳│京都府亀岡市 取材/磯部和寛 写真/近藤陽介 ふくよかで、癒しの歌声が魅力の棚橋さん。「今とても充実していて、歌のことなら何にでもチャレンジしたい」

棚橋直美(たなはしなおみ)さん│49歳│京都府亀岡市
取材/磯部和寛 写真/近藤陽介
ふくよかで、癒しの歌声が魅力の棚橋さん。「今とても充実していて、歌のことなら何にでもチャレンジしたい」

「朝にはいつも/日がのぼる/晴れた日もまた/雨の日も……だから私も/光りを送る/すべての人の/心の中に(*1)」

 柔らかく透き通った棚橋直美さんの歌声に合わせ、生長の家京都第一教区白鳩会(*2)聖歌隊のメンバーが一斉に唱和(しょうわ)する。それを聴いていると、すべてのものに光を注ぐ太陽のように人に愛を送りましょう、という生長の家の聖歌の言葉が心に染(し)み入ってくる。

生長の家の聖歌の楽譜集。「聖歌の詞は、難しい言葉を使っていないのに、とても深くて、美しいんです」と棚橋さん

生長の家の聖歌の楽譜集。「聖歌の詞は、難しい言葉を使っていないのに、とても深くて、美しいんです」と棚橋さん

「毎月2回、京都教化部(*3)で聖歌隊を指揮し、指導しています。小さい頃から教えとともに育ってきたので、真理の言葉を歌にした聖歌を歌うと、心が晴れ晴れしますね」

 棚橋さんは、京都市立芸術大学声楽科を卒業した後、程なくして結婚。二人の子供を育てる傍(かたわ)ら、声楽家としての活動を続けてきた。子育てを終えた今は、ソロやデュオのコンサートに加え、二つの合唱団に所属しているほか、京都第一教区の聖歌隊をはじめ三つの合唱団を指導したり、指揮をするなど多忙な日々を送っている。

 しかし、そうしたことのすべてが、声楽家としての成長に繋(つな)がっていると、棚橋さんは言う。

「人を指導するには、自分の理論、技術をしっかり持っていないといけません。そのため私は、今でも先生について声楽を習っています」

 生長の家信徒の両親のもとに生まれ、小さい頃から「人間は神の子である」という教えに触れて育った。「特に悩みや挫折(ざせつ)もなく生きてきたので、熱心に信仰してきたわけではない」と謙遜(けんそん)するが、その心にはしっかりと教えが根付いている。

「親から褒められて育ったので、自然と褒めて伸ばす指導法になっていると思います」

「親から褒められて育ったので、自然と褒めて伸ばす指導法になっていると思います」

「聖歌隊や合唱団を指導する際、心がけているのは、いいところを褒(ほ)めて伸ばす、生長の家の教育法を実践するということです。プロの声楽家である私の場合は、先生や先輩から厳しく指導されることがありますが、それを、『私を伸ばすために言ってくれているんだ』と、ありがたい気持ちで受け止めることができるのも、やっぱり生長の家の教えがあるおかげだと思います」

 声楽の道に進んで約30年。着々と活躍の場を広げてきた棚橋さんに、今の課題をたずねると、「正確に歌う」ことだけに捉(とら)われず、正確さの中に、「自分自身の個性を出して歌うこと」だと話す。

「自由にのびのびと歌えば、自分の色が出てくるだけでなく、曲に込められた感情、ストーリー性なども表現できるのではないかと思うんです。常に『もっと成長したい』という思いがあるので、歌を発表する機会をいただいたら、すべてお受けするようにしています。年々、歌への意欲が高まっている気がします」

*1=前生長の家総裁・谷口清超作詞の生長の家の聖歌『日の輝くように』
*2=生長の家の女性の集まり
*3=生長の家の布教・伝道の拠点