相川美加子(あいかわ・みかこ)さん│53歳│滋賀県大津市  取材/久門遥香(本誌) 写真/堀 隆弘 「やわらかな手触りの素材に触れていると、心がほっと和みます」と笑顔の相川さん

相川美加子(あいかわ・みかこ)さん│53歳│滋賀県大津市 
取材/久門遥香(本誌) 写真/堀 隆弘
「やわらかな手触りの素材に触れていると、心がほっと和みます」と笑顔の相川さん

 布や羊毛、毛糸などの素材を使って縫ったり、編んだりして、小物作りを楽しんでいるという相川美加子さんの、大津市にある自宅を訪ねた。

「今年の新作です」と言って見せてくれたのは、ふんわりと柔らかな羊毛フェルトでできた小さな花束のブローチ。他にも、バッグやコースターなど、見ているだけでわくわくするような、小物たちがテーブルの上いっぱいに並ぶ。

羊毛フェルトのブローチとバッグは今年の新作。色選びにもセンスが光る

羊毛フェルトのブローチとバッグは今年の新作。色選びにもセンスが光る

「頭に浮かんだアイデアが形になっていくのがとても楽しくて、作り始めると、食事をするのも忘れるくらいです」

 針と糸を自在に動かし、可愛(かわい)らしい小物を作る相川さんだが、子供の頃は、絵や図工が苦手で、大人になっても「自分は不器用(ぶきよう)」と思い込んでいたという。

 そんな相川さんが、小物作りを始めたのは、23年前。

「結婚してこの家に嫁(とつ)ぐと、夫も夫の両親もすごく器用な人たちで、『私も何かやらなきゃ』と思ったんです(笑)。特に義母は、洋裁の達人で、服など何でも手作りする姿に憧(あこが)れて、手芸教室に通い始めました」

 編み物やパッチワークなどに挑戦するうち、もの作りの面白さに魅了(みりょう)された。いつしか苦手意識も消え、10年ほど編み物教室に通って講師の資格を取得。以来、小物作りが、何より大切な趣味になった。

「『こうしたら、もっと可愛くなるかな?』などと考えながら、夢中になって手を動かしている時が、“わたしの癒やしの時間”です」

 生長の家の「人間は神の子、無限の力がある」という教えには、子供の頃、実家の母親を通して触れていた。40代を目前にして子供に恵まれないことに悩んだ時、生長の家のことを思い出し、京都にある宇治別格本山(*1)の練成会(*2)に参加した。

「講話を聴き、浄心行(*3)などをするうちに、『子供のことは神様にお任せして、精一杯、今を生きよう』と思ったんです。そうしたら心がすっかり楽になりました」

 子供は授からなかったものの、「その分の時間を人のお役に立つことに使おう」という思いになり、生長の家白鳩会(*4)の活動に励むようになった。現在は、生命学園(*5)や誌友会(*6)で、子供たちや信徒仲間に、もの作りの楽しさを伝えている。

「不器用だった私が、こんなに楽しく小物作りができるんですから、『人間には無限の可能性がある』ということを実感します。手芸やクラフトが苦手と尻込(しりご)みしている人も、ぜひ挑戦してほしい。きっと新しい世界が開けるはずです」

*1=京都府宇治市にある生長の家の施設。宝蔵神社や練成道場などがある 
*2=合宿形式で生長の家の教えを学び、実践するつどい
*3=過去に抱いた悪感情や悪想念を紙に書き、生長の家のお経『甘露の法雨』の読誦の中でその紙を焼却し、心を浄める行 
*4=生長の家の女性の組織
*5=幼児や小学児童を対象にした生長の家の学びの場 
*6=生長の家の教えを学ぶ小集会