NPO法人「わおん」│長野県塩尻市 雪が降れば、スノーシューを履いて探検に出発  取材/原口真吾(本誌) 写真提供/わおん

NPO法人「わおん」│長野県塩尻市
雪が降れば、スノーシューを履いて探検に出発
取材/原口真吾(本誌) 写真提供/わおん

 長野県塩尻市内の森を中心に、子どもから大人まで、自然の心地良さが味わえる場を提供しているNPO法人「わおん」。同法人が開く「森カフェ」では、子どもは森の中で遊び、大人はのんびりと癒やしのひと時を過ごす。小中学生を対象にした体験活動の「自然探検隊」では、子どもたちがキャンプなどをしながら、ロープやノコギリの使い方などを学ぶ。そうして、自然に触れる機会を増やすことで人々の意識が変わり、環境に配慮した社会が実現することを目指している。

 平成20年に設立された「わおん」は、北アルプスなどの山々に囲まれた塩尻の森の中で、子どもから大人までが楽しめる、さまざまな自然体験プログラムを行っている。

 毎月約5回開いている「森カフェ」は、森の中で気ままに過ごそうという企画で、ゼロ歳から参加できる。目玉の焚き火作りでは、子どもたちは森の中から小枝を拾い集め、新聞紙につけた火を小枝や薪に移し、火の熾(おこ)し方を学ぶ。その後を受け、大人たちが、焚き火で湯を沸かしてお茶を飲み、ゆったりと流れる時を楽しむ。その傍らで子どもたちは、虫を探したり、花を摘むなど思い思いの遊びに耽るというものだ。

上:子どもたちは森で身体の使い方を学び、生きる力を培う/下:みんなで力を合わせて作った秘密基地を、得意げに見せる子ども

上:子どもたちは森で身体の使い方を学び、生きる力を培う/下:みんなで力を合わせて作った秘密基地を、得意げに見せる子ども

 この「森カフェ」を広めるため、「わおん」では、森カフェコーディネーター養成講座を開くとともに、安曇野市や下伊那郡松川町に出向いて、「出張森カフェ」を開催している。

 事務局長の山田直美さんは、こう語る。

「自分で火を熾すなどのいろんな遊び体験を通して、子どもたちが自分の力で生きる力を培うお手伝いをしたいと考えています」

 その他、小中学生を対象に1年間継続して開かれる体験活動「自然探検隊」では、春夏秋のキャンプのほか、秘密基地作りといった、好奇心を刺激する企画が目白押しだ。参加者は遊びながら、ロープの結び方や、ナイフ、ノコギリの使い方を学ぶ。

 また、「わおん」では、自由時間を多く取り入れ、スコップで穴を掘ったり、木登りをしたりして、子どもの興味に沿ったやり方で、感性を育んでいる。子どもたちからは、「大きなサワガニを見つけた」「捲き結びができるようになって、縄ばしごがつくれて嬉しかった」などの、発見と達成の喜びに満ちた声が寄せられている。

 環境に配慮した社会が実現するためには、人々の心に自然を大切にしたいという思いが芽生えることが大切だと、山田さんは語る。

「参加者の生き生きとした表情を見ると、森の中の心地良さを知ることで、自然を慈しむ心が養われると実感します。そのためにも、子どもたちが自然と触れ合う機会を増やしてあげたいと思っています」

問い合わせ先
http://npowaon.com
TEL/0263-87-3005 FAX/0263-87-4024