NPO法人「おおつきエコビレッジ」│山梨県大月市 │理事長の山田政文さん 森からのエコルポ 39	取材/原口真吾(本誌) 写真/近藤陽介

NPO法人「おおつきエコビレッジ」│山梨県大月市 │理事長の山田政文さん
森からのエコルポ 39 取材/原口真吾(本誌) 写真/近藤陽介

 NPO法人「おおつきエコビレッジ」は、山梨県大月市の山間部にある「大月エコの里」を拠点に、農業体験と里山の保全活動を通して、地域の活性化を進め、ボランティア、貸し農園の活動によって、都市部からの人たちとの交流も図っている。現在は、畑を憩(いこ)いの場としても提供する「アグリパーク(農業公園)」計画を進めている。

「大月エコの里」は、南方に富士山を望む約10ヘクタールの土地。「おおつきエコビレッジ」は放置されていたこの土地を開墾し、平成17年から、里山の保全と農業体験を通した、地域と都市部との交流の拠点として活用している。会員は現在90人を越え、その内の約3割は都市部からの人たちが占めている。

 敷地内の約4.2ヘクタールの農地では、木曜日と土曜日の週2回、会員による農業体験が行われ、無農薬・無化学肥料で、環境に配慮しながら野菜や米、麦などを育てている。

 収穫したタマネギ、小松菜、トマト、白菜、サツマイモなど、四季折々の作物は、市内で毎月開かれる「つきの市」で販売し、地産地消(ちさんちしょう)に一役買っている。

上:ナラやクヌギなどの間伐材はシイタケのホダ木として利用される/中:本格的なピザ窯で焼くピザは絶品で、女性や子供から好評だ/下:活動の拠点となっている大月エコの里のログハウス。アグリパーク計画のもと、憩いのスペースも設置されている

上:ナラやクヌギなどの間伐材はシイタケのホダ木として利用される/中:本格的なピザ窯で焼くピザは絶品で、女性や子供から好評だ/下:活動の拠点となっている大月エコの里のログハウス。アグリパーク計画のもと、憩いのスペースも設置されている

 隣接する1,500平方メートルの貸し農園では、約30世帯が思い思いの作物を育てている。借り手の約半数は東京近郊の人たちだが、中には「富士山を見ながらの畑作業が気持ちいい」と、遠方の千葉県から通う人もいたり、リフレッシュに効果的と、農作業に訪れる東京の某IT企業の社員もいる。

 農地での作業が少ない1月から3月には、里山保全のための間伐(かんばつ)が行われる。間伐材は、管理棟の暖房や販売用の薪(まき)、あるいはシイタケ栽培のホダ木などに利用される。5月の大型連休の時期には、里山でタケノコ掘りを楽しむこともできるという。

 他にも、大月市の大学が農業体験学習として利用したり、八王子のボーイスカウトがキャンプをしたりと、さまざまな人たちが訪れる大月エコの里。現在は、畑の脇に椅子やテーブルなどを設置し、農作業だけでなく景観も楽しめる「アグリパーク」計画を進めているという。

 同エコビレッジ理事長の山田政文(まさふみ)さんは、「この里を、地域の人たちと交流をしながら農作業を体験できる憩いの場所にしていきたい。子供や女性も含めて多くの人に気軽に来ていただき、自然と直に触れ合う農業の魅力、そして美しい山々に囲まれた大月市の魅力に触れてもらいたいですね」と語っている。

問い合わせ先
http://econosato.sakura.ne.jp/ TEL/FAX:0554-26-5160