中山初美さん 55歳・兵庫県三田市 取材/南野ゆうり 撮影/永谷正樹 プラグインハイブリッド車を購入。「シートとハンドルにヒーターがついていて、冬でも暖房いらずです」

中山初美さん 55歳・兵庫県三田市
取材/南野ゆうり 撮影/永谷正樹
プラグインハイブリッド車を購入。「シートとハンドルにヒーターがついていて、冬でも暖房いらずです」

 有馬富士を望む兵庫県三田(さんだ)市の高台に、スマートタウンの開発がはじまったのは5年ほど前のこと。スマートタウンとは、太陽光などの自然エネルギーを活用した環境配慮型の住宅街のことだ。中山初美さんは夫の信次さんと共に、「家を新築するなら、あそこが一番ね」と話し合っていた。

 その夢が実現したのは3年前。大きく南に開いた絶好の場所に、屋根と一体型の太陽光発電システム(3kW)、燃料電池によって発電と給湯を行うエネファーム、全室LED照明の、省エネでCO2排出を抑えた家を建てることができたのだった。

「いずれエコカーも買おう」と、駐車場には充電用の200Vの電源も設置した。そして1年半前、念願のエコカーを購入することができた。

「夫が趣味の釣りで遠出をしたり、神戸に住む長男の家に往復をしたりすることを考えると、電気とガソリンの両方が使用可能な車がいい」と、プラグインハイブリッド車を選んだ。

上:汚れが少ないものの洗濯には、洗剤いらずの洗濯ボールを使用/下:大型の雨水タンクが設置されている。「グリーンカーテンの水やりに重宝しています」

上:汚れが少ないものの洗濯には、洗剤いらずの洗濯ボールを使用/下:大型の雨水タンクが設置されている。「グリーンカーテンの水やりに重宝しています」

「それに」と中山さん。「災害対応も考えて、停電が発生した時には、エネファームは自立運転で発電ができるし、プラグインハイブリッド車には大型バッテリーが搭載されているので、炊飯器や湯沸かしの電源になり、急場をしのげます」

 こうして新居での生活が軌道に乗り、以来、電気代は以前の半分以下の月額約3,500円と、ずいぶん節約となっている。車の購入に関しては、以前のガソリン代との差額をローンに回しているそうだ。

 街全体の環境意識の高さも、中山さんがこの地に越してきて良かったと思う理由の一つ。近くには無料の急速充電器が設置されたショッピングセンターがあり、月1回、自治会で新聞紙や缶類などの資源ゴミの回収を行うなど、住民の意識も高い。

 中山さんが環境問題に関心を持ったのは、3年間、母親教室(*1)のリーダーを務めた経験からだった。毎月、環境問題をテーマにして講師を招き、講話を聞く中で、環境問題を自分のこととして考えるようになり、CO2削減などできるところから始めようと思ったという。今は壮年誌友会(*2)の開催を手伝い、環境問題についての理解を深めながら、取り組みを続けている。

*1 母親のための生長の家の勉強会
*2 教えを学ぶつどい

南向きの高台に建つ中山さん宅。屋根と一体型の3kWの太陽光発電システムが太陽光を電気に変えている

南向きの高台に建つ中山さん宅。屋根と一体型の3kWの太陽光発電システムが太陽光を電気に変えている