伊敷優希(いしきゆうき) 石垣島在住。2010年10月に27歳で結婚。5歳、2歳の男の子の母。息子の幼稚園のお友達&ママと、公園遊びに日々奮闘。2017年2月から沖縄教区青年会委員長。光明実践委員。

伊敷優希(いしきゆうき)
石垣島在住。2010年10月に27歳で結婚。5歳、2歳の男の子の母。息子の幼稚園のお友達&ママと、公園遊びに日々奮闘。2017年2月から沖縄教区青年会委員長。光明実践委員。

 かかってきた電話は彼からだった。

「もう、二次会終わっちゃったんだね、できれば行きたかった。良かったら、今度二人で映画を見に行かない?」

 あの淡々とした彼の声だ。私は、「はい! 行きたいです!」と、嬉しさ丸出しで即答した。一緒に帰っていた女子の友人たちには、「よかったね〜!」と冷やかされた。

 それからは、メールや電話で連絡を取るようになった。出会いから1週間後の週末の夕暮れ、外出中だった私の携帯が鳴った。「いま、仕事終わったんだ。急だけど会えないか?」そう言って、すぐに車で外出先に迎えに来てくれた。二人だけで初めて会うことになったのだ。

 彼は頑張って気を利かせたのだろう、スタバのドライブスルーで二人分のコーヒーを買い、沖縄で人気の海辺のデートスポットに連れて行ってくれた。

 テトラポッドの並ぶ夜の海を前に、たくさんお喋りをした。といっても、もっぱら私が喋っていたと思う。ずっとドキドキしていたその時の感覚は、いまも忘れられない。

 彼は二男三女の5人きょうだい。クールな印象とは違い、意外にも末っ子の二男だという。他愛ない話が心地よかった。寄せては返すさざ波の合い間に、二人の会話は穏やかに続いた。お互いの情報が増えていく。並んで座る私たちの間には、恥じらいの分の距離があったが、心はぐっとそばにあった。

イラスト/石橋富士子

イラスト/石橋富士子

 それからは2、3日に一度会うようになり、出会いから1カ月後に正式に付き合うことになった。当時、彼の仕事は土日返上の激務だったが、仕事の後は深夜でも、「体力的には無理をしているけど、帰りに会えるとリセットできる」と言って、車で遠く離れた私の家まで顔を見に来てくれた。少しでも彼の精神的な支えになれて、嬉しく思った。私も彼が残業していると、車で職場まで差し入れを届けたり、夕食を作って家で食べてもらったりするようになった。お互い実家暮らしだったので、自然と互いの家族とも仲良くなっていった。

 当時、私が26歳、彼が29歳だったので、お付き合いの先には結婚があるという共通認識があった。だから、私は大切なことを早めに伝えておきたいと思った。それは、私の持つ生長の家の信仰についてだ。

 交際2カ月目のある週末、彼にとって久々の貴重な休日だった。しかし、私は生長の家青年会の活動があり、夕方にしか会えなかった。

「今日は何の用事で会えなかったの?」静かに遠くを見て言われた。何か不安そうに聞かれたので、「私の家は、生長の家という宗教を信仰しているの。私は幹部なので、今日はその活動で会えなかったんだ」と、一気に打ち明けた。(つづく)