柿本真澄さん 34歳・山梨県北杜市 取材/南野ゆうり 撮影/野澤 廣 焼き上がったばかりのきなこクッキーを取り出す。バターの替わりににオリーブオイルを使っている

柿本真澄さん 34歳・山梨県北杜市
取材/南野ゆうり 撮影/野澤 廣
焼き上がったばかりのきなこクッキーを取り出す。バターの替わりににオリーブオイルを使っている

 柿本真澄さんは、夫の隆平(りゅうへい)さん(41歳)、長女(4歳)、長男(1歳)の4人家族。隆平さんは日本料理の板前を経て、現在、生長の家国際本部“森の中のオフィス”の厨房に勤め、家族は生長の家の職員寮で暮らす。

 真澄さんは大学在学中から20代半ばにかけて、摂食障害を患(わずら)ったことがある。その時、母親から『生命の實相』(生長の家創始者・谷口雅春著、日本教文社刊。全40巻)を勧められ、生長の家の教えを知った。

上:着なくなった服のボタンやリボンは取り外して、エプロンや別の衣類の飾りにする/下:世代を超えて使える物にもこだわっている。ダイニングテーブルと椅子は、桐製のしっかりした作りのものを選んだ

上:着なくなった服のボタンやリボンは取り外して、エプロンや別の衣類の飾りにする/下:世代を超えて使える物にもこだわっている。ダイニングテーブルと椅子は、桐製のしっかりした作りのものを選んだ

「人間はそのままで完全円満な神の子である、という教えに触れ、私もそのままの自分を受け入れることができるようになって、摂食障害から解放されました」

 生長の家では、環境問題にも取り組み、神・自然・人間の調和を説いている。大学で環境問題について学んだ真澄さんは、生長の家の環境への取り組みを知って、さらに教えに惹(ひ)かれるようになった。日々の生活でも環境に配慮することを意識している。

「家族には、できるだけ自然の食材を食べてほしいと願っています」

 真澄さんは、環境への負荷の少ない食材を選びたいと考え、ノーミート料理を実践するだけでなく、自然農法で作られた生産者の顔が見える地産地消、旬産旬消(しゅんさんしゅんしょう)の食材を選んでいる。一番の地産地消、旬産旬消は家庭菜園。柿本家の家庭菜園は隆平さんが担当している。草や藁(わら)をすき込み、ボカシを中心にした肥料での土作りから始めて3年目。粘土質だった土壌が、ふかふかの土になり、昨年からトマト、キュウリ、エンドウなどが育つようになった。もちろん有機肥料による無農薬栽培だ。

 取材の日、幼稚園から帰宅した長女に、真澄さんは「おやつは、きなこクッキーよ」と声をかける。「わーい、早く早く」。手を洗ってテーブルにつくや、長女はお母さんの手作りクッキーをほおばりだした。一方、煎(い)り大豆に目がない長男は、クッキーより先に大豆に手が伸びる。きな粉も、義母が送ってくれた大豆を煎り、ミルにかけて手作りしたものを使っている。

「小さい時から、手作りで自然の味を知ることは本当にいいことね」真澄さんと隆平さんの顔が、一層柔らかくなった。