後藤光香(ごとうみか) 名古屋市在住。保育士。平成28年3月に36歳で結婚。翌年1月に長女が誕生した。夫の実家、山形県小国町に長女を連れて里帰りした時、出会った人たちから「めんこいな」と笑顔で声をかけられ、家族といるようなひと時を過ごした。

後藤光香(ごとうみか)
名古屋市在住。保育士。平成28年3月に36歳で結婚。翌年1月に長女が誕生した。夫の実家、山形県小国町に長女を連れて里帰りした時、出会った人たちから「めんこいな」と笑顔で声をかけられ、家族といるようなひと時を過ごした。

 ネットの結婚相談所に掲載されている彼の自己PRと相手の希望は、「ゆっくりしていることも好き。旅行も好き。安らげる人と出会えたら」でした。出身地、続柄、血液型、職業を見ると、「そうなんだ!」とますます関心が湧(わ)きました。動画もあり、何度も繰り返し観ました。しかし「こんな自分だから」と、彼のことは諦(あきら)めていました。

 このネットの結婚相談所には日記を書く欄があり、私も書いてみました。例えば、「雨の日っていいねぇ。小学生、中学生の子たちの傘(かさ)がとってもカラフル。どれも違ってすごくきれいだったぁ。おしゃべりしているから、傘も笑い声と一緒にウキウキくるくるしていました」。また別の日には、「お父さんに大好きなお酒を買ってあげられるなんて、何て素敵でしょう! ビールたくさん飲んでね。いつもありがとう」

 宇治別格本山(*1)で練成会(*2)を受け、「私たちは皆実相(*3)の世界にいる」と信じられた時、両親にたくさん喜んでもらいたい、両親の好きなものを用意したいと思い、仕事帰りに酒屋に寄って、ビールを買うようになったのです。私が買って帰ると父は喜んでくれました。

 日記を書き始めて間もない平成26年12月、私に申し込みをしてくれた男性がいました。相手の顔写真が画面に出た瞬間、身の回りを片付ける手が止まるほど驚きました。気になっていたのに、「私には手の届かない人」とあきらめていた彼からだったのです。

イラスト/石橋富士子

イラスト/石橋富士子

 3万人も登録している中で、「自分が申し込みたいと思っていた人から申し込みが来ることってあるんだ……」と驚きました。

 彼からは「お会いする前に、まずはメールのやりとりをしませんか?」という提案がありました。しかし、年末年始に、彼以外にも4人の方とお会いする予定があり、お一人お一人に対して精一杯の気持ちだったので、迷いましたが、実際に会うまで彼とのメールは控えさせてもらいました。

 彼と会う日は、年が明けた1月11日に決まりました。身近な人には、「1月11日に、気になっている人と会う」と話すほど、私の気持ちは彼に一途(いちず)になっていました。

 結婚相談所の支店でのお見合いの日、彼は私の目をしっかり見て話し、また一所懸命に話を聞こうとしてくれて、その様子が印象的でした。彼以外の4人の方にもお会いしましたが、お断りの返事をさせていただきました。

 私は趣味が「神社巡り」とプロフィールに書いていたので、彼は「熱田神宮はいかがですか?」と、私の通い慣れた神社を、次の初デートの場所に選んでくれたのでした。(つづく)

*1 京都府宇治市にある生長の家の施設。宝蔵神社や練成道場などがある
*2 合宿形式で教えを学び、実践するつどい
*3 神によって創られたままの完全円満なすがた