siro89_tukuru

大量生産・大量消費のサイクルから離れて、手作りすることで見えてくる、本当に大切なこと。クラフトの時間には、豊かな生活や、心穏やかに過ごすためのヒントがたくさん。

 戦後、日本では復興で使う木材を供給するため、全国に植林が行われましたが、その後、安価な輸入材が大量に入手できるようになり、植林された森林の多くは間伐(かんばつ)されず、放置されてしまいました。

 私はそうした森林を見たことがありますが、非常に細い木が密集しているので、昼間でも暗く、ほとんど下草が生えていません。こうなると昆虫がいなくなり、昆虫を餌(えさ)にする小鳥や小動物もいなくなり、さらに、これらの小動物を捕食する猛禽(もうきん)類なども姿を消してしまい、健全な生態系が成立していない“死んだ森”となってしまいます。

 ですから、国産の 木材を利用することは、森の復活に貢献できることになるため、現在は何かを作る時には木材選びから考えるようになりました。一例ですが、写真の木製コースターは、地元山梨県で育った杉を使って作りました。生命あふれる森が少しでも増えることを祈りながら、これからもクラフト制作を続けたいと思います。(國分祥行<こくぶよしゆき>・SNIクラフト倶楽部