小梶富子(こかじ・とみこ)さん 69歳・滋賀県東近江市 借りている実家の畑で。この日はナスを収穫した 取材/南野ゆうり 撮影/野澤 廣

小梶富子(こかじ・とみこ)さん
69歳・滋賀県東近江市
借りている実家の畑で。この日はナスを収穫した
取材/南野ゆうり 撮影/野澤 廣

「最近思うんですよ、私たち生長の家の会員は、なんて有難い暮らしを教えていただいているのだろうって」

 白鳩会員(*)の小梶富子さんは、しみじみそう言う。それを教えてくれたのは、谷口純子・白鳩会総裁だ。講演や著作から多くを教えられてきた。例えば、自然と調和した未来をつくる生き方を説いた『この星で生きる』(谷口純子著、生長の家刊)や、肉類を使わない食生活の実践に役立つ『おいしいノーミート 四季の恵み弁当』(谷口純子著、生長の家刊)など、小梶さんはことあるごとにページを繰るのが習慣となっている。

上:廊下に置かれている段ボールコンポスト。生ゴミを細かく刻んで毎日入れる。水分の多いものや魚などは乾燥させてから入れている。東近江市が販売するダンボール箱を利用している/下:小梶さんお手製のトマトジュース。採れたてトマトの美味しさが凝縮

上:廊下に置かれている段ボールコンポスト。生ゴミを細かく刻んで毎日入れる。水分の多いものや魚などは乾燥させてから入れている。東近江市が販売するダンボール箱を利用している/下:小梶さんお手製のトマトジュース。採れたてトマトの美味しさが凝縮

「谷口純子先生は、ひと手間をかける、面倒くさいと思うことをやってみる、それがひいては体にも環境にも良いことにつながり、世界を救う一歩となるとおっしゃっています。私も20年前から家庭菜園を始め、そのことを実感しています」

 家庭菜園は自宅近くと、自宅から4キロほど離れた実家の畑の一部を借りた2カ所に持っている。野菜は夫婦二人の食生活を支えるには十分過ぎるほどの収穫があり、一部は冷凍保存している。取材の日、採れたてトマトに氷と塩少々を入れ、ミキサーで作った生ジュースをいただいた。さわやかな酸味と甘味が口の中に広がっていく。市販のものとはまるで違うおいしさだ。

「ノーミートの主役になってもらおうというのが野菜作りの目的でした。でもそれだけではなく、野菜が持つ本来の味を知った時、家庭菜園を続けてきて良かった、“自然の恵みをいただく幸せ”とはこういうことなんだと思うようになりました」

 生ごみは細かく刻んで、廊下に置かれた段ボールコンポストに入れる。えっ、廊下に? でも全然異臭がしない。「分解が速く進み、堆肥となるのにかかる時間が短いためかもしれません」と小梶さん。

「“世界を救うひと手間”なんだと自分に言い聞かせて、入れる前の生ごみを細かく刻むのがコツかもしれませんね」

 目標は、生長の家の「SNIオーガニック菜園部」に入り、家庭菜園での成果をネット発信すること。「この幸せを独り占めにするのはもったいないから」だとか。その日はもう近いようだ。

* 生長の家の女性の組織