
谷口雅宣監修、『“新しい文明”を築こう 中巻 実践篇 「運動の具体的展開」』
92~93ページ、生長の家刊
仕事上のことで行き詰まっていた昨年の秋、生長の家国際本部への通勤手段を電気バスから、電動アシスト自転車に変えました。電気バスであれば片道20分あまりで着くところを、電動自転車で約1時間かけて、標高差約600メートルの坂道を毎日登るようになりました。
晴れていると目の前に八ヶ岳が広がり、振り返れば南アルプス、遠くに富士山が見えます。風を肌で感じ、大自然の空気を胸に吸い込み、匂いを嗅ぎ、目の前に広がる自然を全身で感じていると、“自分一人で生きている”といつしか力んでいた心が、大自然の懐の中で癒やされていくように感じました。
自分を取り巻く状況は全く変わっていないのに、“大丈夫!”と前向きな明るい気持ちが溢れてくるようになっていきました。
上掲の言葉にある通り、自然を全身で感じることによって、自然とのつながりが呼び覚まされ“自然の中で生かされているのだ”と意識が拡大したのだと思います。そうやって自分の心が外に向かい、自然との一体感を深め、意識が拡大することによって、自分のことのみにとらわれていた心が安心感を得て、内から喜びが溢(あふ)れてくるようになるのですね。(田中道浩<たなか・みちひろ>生長の家愛媛教区・高知教区教化部長)