谷口雅春/谷口雅宣著 『万物調和六章経』 85ページ、生長の家刊

谷口雅春/谷口雅宣著
万物調和六章経
85ページ、生長の家刊

 私は現在、生長の家国際本部“森の中のオフィス”に勤務しながら、自然と調和したライフスタイルの実現のため、通勤や日常生活の中で二酸化炭素を排出しない自転車に乗っています。自転車に乗ると、以前住んでいた東京では見過ごしていた素晴らしい発見があります。

 先日、自転車で通勤した時のことです。自宅からオフィスまでは距離にして約12キロメートルあり、2時間ほどかけて標高差約600メートルの道のりを登ります。

 途中、鳥たちの囀りを聴き、道端に咲く花、雲の行き交いに目をやりながらペダルを漕いでいました。坂道のため、休憩をとりながら登っていると、何度目かの休憩の時に、すぐ横を流れる川のせせらぎの音が耳に入ってきました。森の中には、私のほかに誰もいませんでした。

 私はその水の音に、しばらく聞き入っていました。すると、「サラ、サラ、サラ‥‥‥」という水の音が、私には神様の生命の響きのように感じられて、「自分の命と自然の生命は一つなのだ」という感動が湧いてきました。

 風の吹き抜ける中で自転車を漕ぎながら、「自然と人間は一体」だと体感した貴重な時間でした。私を変えてくれた豊かな八ヶ岳の大自然と、自転車に感謝の思いで日々生活しています。

 ぜひ、皆さまも自転車に乗ることを通して、悦びの発見をしてみてはいかがでしょうか。(大隈賢治<おおくま・けんじ>生長の家本部講師。生長の家国際本部勤務)