山梨県富士川町にある認定NPO法人「スペースふう」は、イベントなどを対象に、リユース食器のレンタル事業を行っている。イベントでは、使い捨て容器の代わりにリユース食器を使うことで、ゴミを減らし、二酸化炭素も削減できることをアピール。大量消費・大量廃棄の生活スタイルの見直しを視野に入れた活動を行っている。

認定NPO法人「スペースふう」│山梨県富士川町 永井寛子さん(理事長) 取材/原口真吾 写真提供/スペースふう

認定NPO法人「スペースふう」│山梨県富士川町
永井寛子さん(理事長)
取材/原口真吾 写真提供/スペースふう

 認定NPO法人「スペースふう」の前身は、平成11年、富士川町で立ち上げられたリサイクルショップ「スペースふう」。転機になったのは、理事長の永井寛子さんが、ドイツ在住の環境ジャーナリストである今泉みね子さんの講演会を聴いたことだった。永井さんは語る。

「ドイツの環境意識は非常に高く、サッカースタジアムで使われるカップは、すべてリユース食器だと知って驚きました」

 増穂(現富士川町)では毎年、「甲州富士川まつり」が開催され、ほうとうが振る舞われるが、約3,000食分の使い捨て容器が廃棄されていた。そのことに心を痛めていた永井さんは、講演会での話を聞き、イベントで使用される食器はすべてリユースにしようと決意。平成14年、「スペースふう」をリユース食器のレンタル事業に移行した。

上:富士川町で行われたイベント会場に設けられた食器返却所。食器は洗わずに返却できるため、利用しやすい/中:ほうとうを提供する時にもリユース食器が使われている/下:「スペースふう」を支えるスタッフたち

上:富士川町で行われたイベント会場に設けられた食器返却所。食器は洗わずに返却できるため、利用しやすい/中:ほうとうを提供する時にもリユース食器が使われている/下:「スペースふう」を支えるスタッフたち

 それから15年経った現在、山梨県を中心に、全国約500カ所のイベントで、同法人のリユース食器が使われている。リユース食器はゴミに加え、二酸化炭素も削減するため、使い捨て容器と比較すると、1個あたり、約77グラムの二酸化炭素削減効果が期待できる。

 同法人が、1年間でレンタルするリユース食器は延べ約100万個に上り、これは、5,500本の杉の木が1年間に吸収する二酸化炭素量に相当する。また、食器輸送の二酸化炭素をできるだけ削減するため、全国のリユース食器のレンタル事業所(6団体)と普及団体(9団体)がネットワークを展開している。

 さらに平成25年には、富士川町で開かれるイベントにおいて、町、協賛事業者、及び同法人がレンタル料を負担する“ゼロ円レンタル”を実現した。永井さんは、今後、山梨県にもさまざまな方法で普及させていきたいと語る。

「イベントでは、環境への配慮についてさまざまな形でPRしています。リユース食器の使用をきっかけに、多くの人にライフスタイルを見直してもらえればと願っています」

URL:http://www.spacefuu.net/ TEL:0556-22-1150 Fax:0556-22-1862