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坂崎和佳
さかざき わか/昭和51年生まれ。美容師歴25年。熊本県球磨郡錦町在住。「ヘアサロンDeaR」を営む傍ら、カメラライフを楽しんでいる。思うように撮れないことも多く、試行錯誤しながら日々奮闘中。生長の家白鳩会員。本誌No.114(2019年9月号)「美のステージ」に登場。
今回は、熊本県宇土市の長部田海床路(ながべたかいしょうろ)を紹介します。この長部田海床路は、日本の渚(なぎさ)百選、夕日百選にも選ばれた有明海岸の干潟、御輿来(おこしき)海岸(*)の近くにあり、満潮時、海に沈んでしまう不思議な道です。
海床路とは、海の潮が引いた時だけ現れる道のことを言い、干潮と満潮の差が激しい有明海で、海苔養殖や採貝(さいばい)をする漁業者のために作られたものです。長部田海床路は、1979年に建設され、約1キロの道に24本の電柱が立ち並び、満潮時、日が暮れる頃には、電柱に点った灯りと夕焼けが醸し出す幻想的な光景を見ることができます。
2016年の熊本地震と台風でほとんどの電柱が倒壊したものの、2018年に復興しました。私も何度も通っていますが、その度に微妙に違った光景を目にすることができるので、感動を新たにしています。
CMやミュージックビデオに使われたり、アニメ『千と千尋の神隠し』の世界観に似ていると人気を博し、“インスタ映え”スポットとしても注目を集めています。この道に車両で乗り入れることができるのは漁業関係者のみなので、休日は駐車場が大変混んでいます。

上:写真2/下:写真3
満潮時、電柱に灯りが点るのを待ってスローシャッターで撮った写真1、干潮時の夕景が写真2、晴れた昼間に撮ったのが写真3です。それぞれの光景をお楽しみいただければと思います。
ちなみに後方に見えているのは、長崎の雲仙普賢岳です。(次回は、鹿児島県出水市で撮影した鶴の写真を紹介します。)
*=本誌No.123(2020年6月号)の本欄で紹介