
三好雅則(みよし まさのり)
生長の家本部講師。昭和24年生まれ。生長の家参議長。趣味は読書、絵画・音楽鑑賞、水彩画。
誰しも、父の日や母の日、誕生日などの祝事や、いろんな節目にプレゼントをしたり、されたりすることがあるだろう。その中身は、手に入れにくいモノだったり、旬の食べ物だったり、美術展の招待券、あるいは感謝の手紙など、人それぞれだろうが、どんなモノであっても、その心遣いは嬉しいものだ。
気持ちを形に表すこうした行為は、受ける側はもちろん、贈る側も同じ気持ちになる。ある知人は、孫の小学校入学祝いに、ささやかながら本人が欲しがっているものを贈ったら、テレビ電話を通し、はにかみながら嬉しそうにしている孫の姿を見て、とても幸せな気持ちになったという。
以前、本欄(*)でも紹介したように、「幸せ」には、①「やってみよう!」、②「ありがとう!」、③「なんとかなる!」、④「あなたらしく!」の4つの因子がある。モノなどを贈られて感じる「幸せ」は、贈り主への②の「ありがとう!」という感謝であり、美術展の招待券などの場合は、①の「やってみよう!」という気持ちが促されるものだ。この場合、贈り主は、②の因子を発動するとともに、①の因子を実行してもいるから幸福感も倍増する。

イラストは筆者
今、新型コロナウイルスによって自粛生活を強いられ、ストレスを抱える人も多い。そんな時だからこそ、感謝の気持ちを込めて、手作りしたモノや絵手紙などを縁ある人に届けてはどうだろう。
幸福感は免疫力を高めることが分かっている。積極的に“幸せの輪”を広げようではないか。
参考文献
●生長の家総裁・谷口雅宣著『太陽はいつも輝いている 私の日時計主義 実験録』(生長の家刊)
●前野隆司著『幸せのメカニズム 実践・幸福学入門』(講談社現代新書)他
*=本誌No.91(2017年10月号)「4つの“幸せ因子”」参照