三好雅則(みよし まさのり)  昭和24年生まれ。生長の家参議長。趣味は読書、絵画・音楽鑑賞、水彩画。

三好雅則(みよし まさのり) 
生長の家本部講師。昭和24年生まれ。生長の家参議長。趣味は読書、絵画・音楽鑑賞、水彩画。

 2019年8月1日放送のNHKスペシャル「香川照之の昆虫“やばいぜ!”」をご覧になっただろうか。反響が大きく、8月中に2度も再放送されたが、その内容は、受粉媒介者である昆虫種の激減で食料が不足し、人類を含む生物種全体の生存さえ危ぶまれるというものだった。

 実際、『ニューズウィーク(日本版)(*1)』によると、プエルトリコの熱帯雨林の節足動物が40年間で60分の1になり、ドイツでは、飛翔昆虫が27年間で76%減少しているという。そのスピードは脊椎動物(*2)の8倍に達し、地球の生態系に与える影響は、控えめに言っても“壊滅的”で、数十年のうちに絶滅する恐れがあるとされている。

 特にチョウやガなどの鱗翅目(りんしもく)、ハチやアリなどの膜翅目、カブトムシやクワガタムシなどの甲虫目などの減少は深刻で、トンボ類、カワゲラ類、トビケラ類、カゲロウ類など水生昆虫は既にその多くが絶滅している。

イラストは筆者

イラストは筆者

 その要因として、①集約農業や都市化に伴う生息地の消失、②農薬や化学肥料による汚染、③病原体や外来種などの生物学的要因、④気候変動などを挙げ、生態系全体の維持のためには、現在の農業の見直し、特に農薬使用の削減が喫緊の課題と警鐘を鳴らしている。

 本誌8月号で、受粉媒介者のミツバチが群毎消える蜂群崩壊症候群が拡大し、食料不足が危惧されていることを指摘したが、昆虫の激減は、もはや他人事ではなく、危機的状況と言っていい。

参考文献
●生長の家総裁・谷口雅宣著『大自然讃歌』(生長の家)
●岡田幹治著『ミツバチ大量死は警告する』(集英社新書)
●盛山正仁著、福岡伸一監修『生物多様性1‌0‌0問』(木楽舎)他

*1=2019年2月14日付のウェブ版
*2=哺乳類、鳥類、爬虫類など