岸田裕子(きしだ・ひろこ) 三重県出身、奈良県在住。令和元年に31歳で結婚。新しい生活にも慣れてきて、仕事と家事を楽しんでいる。2019年は庭で万願寺とうがらしを育てた。2020年はプランター菜園に挑戦。

岸田裕子(きしだ・ひろこ)
三重県出身、奈良県在住。2019年に31歳で結婚。新しい生活にも慣れてきて、仕事と家事を楽しんでいる。2019年は庭で万願寺とうがらしを育てた。2020年はプランター菜園に挑戦。

 彼と一緒に司会を担当した青年練成会(*1)が終わった後、彼にフェイスブックのメッセージでお礼を伝え、友達申請をしてフェイスブック上で「友達」になりました。その後、三重教区と奈良教区がペア教区となり、青年会(*2)全国大会ですれ違った時に挨拶したり、三重の青年会教区大会に彼が来てくれたりしました。行事の後はメッセージでお礼を伝えました。

 そして、2016年の秋、奈良の青年会教区大会に参加させて頂いた時のこと。活動紹介の時間にパワーポイントを使って堂々と発表している彼を見て、とても感動し、その後の休憩の時間に「活動発表、すごいですね!」と思わず声を掛けていました。

 教区大会の中でLINEでグループを作り、そこに大会の感動などを書き込めるようになっていて、彼とも友達になりました。そして、教区大会が終わって、帰りの電車の中でスマホを見ていると、彼からメッセージが届いていました。

 メッセージには「今日は一日ありがとうございました。本当に遠方から。気を付けてお帰りください」と書かれていて、私は温かい気持ちになりました。一度会ってゆっくり話をしてみたいと思いました。いつか会う約束が出来ればと思い、勇気を出して聞いてみると、奈良を案内してもらえることになりました。とても嬉しかったのを覚えています。

イラスト/石橋富士子

イラスト/石橋富士子

 その頃から定期的に連絡を取るようになっていました。他愛のない内容でしたが、一日を頑張る原動力になっていました。

 そして、4月に彼と一緒に奈良の桜を見に行くことになり、日にちも決まって、あとは待ち合わせの場所と時間を決めるだけになりました。私は何を話そうかと楽しみにしていました。

 ところが、1週間くらい前になって、どうしても抜けられない用事が入ってしまい、行けなくなってしまったのです。せめて少しの時間だけでもと思いましたが、都合が合わず、申し訳ない気持ちで彼に連絡しました。

「もう嫌われるかもしれないし、約束してもらえないかもしれない……」

 そう思っていると、彼から返事がきました。

「桜でしたら来年も咲きますので、こちらはいつでもいいですよ。桜でなくてもいいのでしたら別の日に時間を合わせますので……こちらこそ時間が合うときに、また奈良を案内させてください」

 この優しい文章に心が癒やされました。そして、次回の約束はいつになるかと楽しみにしていました。しかし、彼からのメッセージは少しずつ減っていったのです。(つづく)

*1 合宿形式で教えを学び、実践するつどい
*2 12歳以上40歳未満の生長の家の青年男女の組織