前生長の家総裁が自らの体験を基に、「若人」「女性」「自由と秩序」などについて、宗教的見地から考察した深い思索の書。全9章にわたって説かれた生命への畏敬と人生の讃歌は、読者に勇気を与え、生きる力を奮い起たせる。

『人生の断想』 谷口清超著 日本教文社刊 1,381円+税

『人生の断想』
谷口清超著 日本教文社刊 1,381円+税

 疲れていた。ただ疲れていた。長女と次女の同時、かつ終わらないおしゃべり。おっぱい、抱っこ、オムツで常に笑顔で私にくっついてくる三女。「5分だけ放っておいてー」と倒れ込んだ先にある本棚を見ると、この本が目に留まった。パッと開くと「女性」の項。

「近頃は、その『母なる大地』がぐらつきはじめた」(92ページ)と書かれていて、「なになにー!?」と引き込まれる。続いて、「『母』が母たることを拒絶しつつあるからである。彼女たちは、単なる『妻』であり、『女性』であることを欲して、『母』になろうと欲しない。『社会人』として、サラリー・ウーマンへの道を歩み、母であることを拒否しようとする愚か者となりはてた。それは『女』が女性としての最高の地位につくことを拒否し、サラリーマンの助手のような地位に満足し、電化製品の召使いとなろうと決意したようなものではなかろうか」とある。

 私は自分を真の母として、子どもの心の大地となろうとしただろうか。こんなにかわいい娘たちを横目に、自分のやりたいことを日々数え、それをこなすことばかり考えていなかっただろうか。衝撃を受け、反省しながら読書は続いた。

 ハッと薄暗くなった空に気づき、カーテンを閉める。さて、子どもの喜ぶご飯でも作ろうと、スッキリした気分でキッチンに立った。

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髙野幸子(たかの・さちこ)(生長の家光明実践委員)

埼玉県在住。娘たちが遊んでる様子をのぞいたり、みんなを膝に乗せてスリスリするのが、最近の楽しい時間。生長の家青年会員。