生長の家創始者・谷口雅春師による深い真理の言葉や、道場での宗教講演で語られた叡智の言葉の数々がまとめられた本書は、深い宗教的感動を与え、幸福な人生を歩むための指針となる。

『新版　叡智の断片』
谷口雅春著　日本教文社刊　1,619円＋税

　本書のはしがきには、「前篇は、私の心の中に時々ひらめいて来たところの神来的な思想の断片である。斯うして集めて見ると、あらゆる人生問題に触れているし、私の他の著書に見るような体験談の集まりではなく、人生如何に生くべきかの指導原理と言うべきものが網羅されている」と説かれています。

　私は娘が2歳の時に離婚しました。母も離婚を経験していたので、そうした因縁を宗教で解決できるのではないかと思いました。そんな時、生長の家の教えを学ぶご縁を近所の友人からいただき、練成会（＊）にも参加しました。そこで本書に出合ったのです。

　幸福になりたいと願っていた私は、本書の「運命を支配するには」（58ページ）という章に惹かれました。それは「人間の運命を支配するのは、真理を知りさえすれば容易なことであるのである。真理を知らないために人間は悲惨なる運命の虜となる」という言葉から始まり、神がつくられた人間には不幸などなく、心の向きを「幸福」の方へ向ければ良いと書かれていて、一気に読んでしまいました。

　その後、心の向きを変え、真理を生活に生かすことを続けました。私の人生を豊かなものにしてくれた大切な1冊です。

＊　合宿形式で教えを学び、実践するつどい

髙倉明子（生長の家地方講師）

生長の家東京第二教区地方講師会長。趣味は9鉢に増えた胡蝶蘭を毎年咲かせること。体力維持も兼ねて、自転車を愛用している。