新宮郁美(しんぐう・いくみ) 東京都出身、京都府在住。令和元年12月、39歳で入籍。現在、夫と2人暮らし。ノーミート料理で野菜の皮まで利用し、ゴミを出さずに料理をするのを楽しんでいる。花の写真を撮るのも趣味。生長の家地方講師。

新宮郁美(しんぐう・いくみ)
東京都出身、京都府在住。令和元年12月、39歳で入籍。現在、夫と2人暮らし。ノーミート料理で野菜の皮まで利用し、ゴミを出さずに料理をするのを楽しんでいる。花の写真を撮るのも趣味。生長の家地方講師。

 相手にとっては知らない人からの手紙なので、返事は来ないかもしれないと思って出した手紙でしたが、彼は手紙に書いておいた私の携帯電話の番号に電話をくれました。そして数日後に、京都で待ち合わせすることを約束しました。

 京都の待ち合わせ場所に現れた彼を見た時、銀色の優しい光が降り注いでいるように見えました。京都ではいろいろな観光名所などを巡ってとても楽しい一日を過ごし、最後に夕食まで一緒に食べました。

 生長の家についての話で盛り上がったのと、さりげない気づかいをしてくれたこともあり、彼の第一印象は大変素晴らしく、心の底から喜びを感じました。

 楽しい一日が終わり、その晩、彼からメールが届きました。私の信仰姿勢に感動したので付き合ってほしいと書いてあって、私も彼の第一印象が素晴らしかったので、喜んで返事をさせていただきました。

 東京の高尾山に登るのが好きだった私は、手紙とともに高尾山名物のかりんとうを、彼と会うたびに渡しました。お世話になった生長の家の講師から、メールよりも手紙の方が心がこもった感じがするし、気持ちが通じるとアドバイスをいただいていたのですが、彼にとっても手紙は好印象だったようです。

イラスト/石橋富士子

イラスト/石橋富士子

 そして3度目のデートのときに、彼からプロポーズされました。好印象だった私は、プロポーズを喜んで受けました。しかし、まだ出会って1カ月ほどしか経っておらず、あまりのスピード婚だったため、このまま進んでよいものか考えた時期もあります。一度受け入れたプロポーズをなかったことにしよう、と考えたこともありました。そのたびに、上司が気づいたようで、「あなたにとって、最高の相手じゃないですか」と言われ、気がついてみれば結婚を決意していました。

 結婚は最も良い時期にすることができたと思います。なぜなら、新型コロナウイルスの感染拡大で、生長の家宇治別格本山(*)の盂蘭盆(うらぼん)供養大祭は昨年も今年も中止となったので、もしもう少し遅かったら、主人と出会うことは難しかったと思うのです。出会い方は人それぞれ違いがあったとしても、その人にとって最も良い人と、最も良い時期に、最も良い形で出会えるんだと今は思います。

 主人が私にとって最も良い人といえるのは、主人はこれまでずっと先祖供養を大切にしてきた信仰深い人ですし、私も先祖供養と祈りを大切にしてきたので、宇治別格本山の盂蘭盆供養大祭をきっかけに出会った私たちの間には信仰という太い柱があり、大きな安心感を覚えるからです。(つづく)

* 京都府宇治市にある生長の家の施設。宝蔵神社や練成道場などがある