三好雅則(みよし まさのり)  昭和24年生まれ。生長の家参議長。趣味は読書、絵画・音楽鑑賞、水彩画。

三好雅則(みよし まさのり) 
昭和24年生まれ。生長の家参議長。趣味は読書、絵画・音楽鑑賞、水彩画。

 ある研究によると、怒り、喜び、悲しみの感情を抱いて行う歩行には、それぞれ特徴があるという。怒りの歩行は「全身と肩に力を入れ、大地を強く踏みしめて歩き、つま先は、強く蹴りだす。全体的に速いテンポで歩く」、喜びは「自分に快適な程度に全身と肩に力を入れ、適度に大地を踏みしめて歩き、つま先も適度に蹴りだし、全体的に快適なテンポで歩く」、悲しみは「全身と肩の力を抜き、大地を弱く踏みしめて歩き、つま先は弱く蹴りだし、全体的にとても遅いテンポで歩く」というものだ。

イラストは筆者

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 これをもとに、被験者に3種類それぞれの歩行をしてもらった後、情動喚起量尺度(喜び、悲しみ、怒り、軽蔑、驚き、恐れ、嫌悪の情動に関して喚起された程度を10段階で評価)に回答してもらった結果、それぞれ喜び、悲しみ、怒りが最も多く喚起された。

 また、歩幅・テンポと気分に関する実験によると、短歩幅では、地味で自信がなく抑圧された気分になったが、歩幅が長くなるほど自信があり、開放された気分に変化し、テンポを速めると、自信があり、開放された、外交的な気分に変化した。これは歩行動作と気分が対応するのを示唆している。

 別の研究では、うつ向きではうつ気分に、背筋を伸ばせば前向きな気分になり、歩行にはリラックス効果があって、認知症予防になることが分かっている。

 この4月、外出時はできるだけ歩いたり、自転車を使い、歩行時は背筋を伸ばして長歩幅、快適なテンポで歩こう。心身の健康にはもちろん二酸化炭素を排出しないので、温暖化抑止にも貢献するからだ。

参考文献
春木豊著『動きが心をつくる 身体心理学への招待』(講談社現代新書)●成瀬悟策著『姿勢のふしぎ』(ブルーバックス)他

*=男子の長歩幅80㎝、中歩幅70㎝、短歩幅60㎝、女子はそれぞれ75㎝、65.5㎝、56.5㎝。テンポは各人の早足を速テンポとし、その77%を中テンポ、60%を遅テンポとして、各歩幅毎に印を入れ、テンポはメトロノームを使った