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坂崎和佳 さかざき わか/昭和51年生まれ。美容師歴25年。熊本県球磨郡錦町在住。「ヘアサロンDeaR」を営む傍ら、カメラライフを楽しんでいる。思うように撮れないことも多く、試行錯誤しながら日々奮闘中。生長の家白鳩会員。本誌No.114(2019年9月号)「美のステージ」に登場。

坂崎和佳
さかざき わか/昭和51年生まれ。美容師歴25年。熊本県球磨郡錦町在住。「ヘアサロンDeaR」を営む傍ら、カメラライフを楽しんでいる。思うように撮れないことも多く、試行錯誤しながら日々奮闘中。生長の家白鳩会員。本誌No.114(2019年9月号)「美のステージ」に登場。

 今月は、熊本県阿蘇郡小国町にある「鍋ケ滝(なべがたき)」を紹介します。

 阿蘇のカルデラをつくった9万年前の巨大噴火でできたと言われるこの鍋ケ滝は、火山灰が凝結した固い岩石からできています。長い年月をかけて岩石の下の柔らかい地層が水に削られ、滝の裏側に空間ができ、そこから滝を見ることができるため、別名“裏見の滝”とも呼ばれています。

 幅約20メートル、落差約10メートルと横に幅広く水が流れ落ち、まるでカーテンのように見えます。天気の良い日に、約45メートルの幅がある滝の裏側に回ると、流れ落ちる水のカーテンの合間から木漏れ日が差し、何とも幻想的な光景を目にすることができます。

 私が初めてここを訪れたのは、2018年の2月のことで、辺りに雪が残り、滝には氷柱(つらら)ができていました。それはそれで美しかったのですが、緑がきれいな季節に撮影し直したいと思い、翌年7月の午前中に再訪したのです。

 inoti136_issyunnodeai_2水に入れるように長靴を履き、先に来ていた多くの人たちの後方でカメラを設置していると、上空から光の筋がスゥーッと差し込んで来ました。その見事な光芒を早く写真に収めたくて、気持ちが焦ったのを覚えています。

 光と滝の流れ、その絶妙な組み合わせを納得がいくように撮るのは、なかなか至難の業ですが、タイミングが合わないと見られない光景に出くわしたことに感謝しながらシャッターを切りました。(次回は、山口県下関市にある角島大橋を紹介します。)