数年前から結婚を前提に交際をしている彼がいます。当初は一緒に出かけたりして仲良くしていたのですが、物事に対する考え方の違いが気になり始めて、最近はあまり連絡も取っていません。彼は優しく、誠実な人なのですが、割と細かいことを気にするタイプで、私が「そんなのどうでもよくない?」と言ったりすると、すごく怒ります。「結婚をしたら窮屈な思いをするかも」と思い、このまま交際を続けてもいいのか悩んでいます。(27歳、女性)

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結婚の現実と深い意義を知りましょう

 文面からは、すでに彼へのあなたの思いは、冷めてしまっているようにも感じます。ただ、もし彼に心惹かれる思いがまだ残っているのであれば、交際を続けるか否かの判断を下す前に、幸せな結婚生活を送るために大切な次のポイントを理解し、それに照らしてご自身の考え方がどうだったかを、ぜひ振り返ってみていただきたいと思います。そこから解決の糸口が見えてくるはずです。

お互いの違いを理解し合う

 
 幸せな結婚生活を送るために最も大切なことの1つ、それは結婚の現実を知ることです。そして、そこにある深い意義を認めることです。

 あなたは、結婚生活をどのようなものだと考えているでしょうか。“理想の相手”と出会い、結婚すれば、幸せいっぱいの毎日が“自動的に”続くように考えてはいないでしょうか。

 たしかに結婚生活には数え切れないほどの喜びが溢れていて、悲しい出来事があっても、伴侶がいてくれることで悲しみは半減します。しかし、たとえ結婚前に「理想的!」と思った相手であっても、生活を共にするうちに、自分と考えの異なる点や気になる点がまず間違いなく出てきますし、ときには考え方の違いで“衝突”することもあります。

 そこで必要となるのは、お互いの違いを理解しようとする不断の努力です。自分の考えだけが正しいのだと固執するのではなく、「相手の考えにもきっと一理(いちり)あるはずだ。私が心惹かれた相手なのだから」と理解しようと努めるのです。ここに結婚の深い意義があります。

 このような努力は、私たちの視野を広げ、人間性を確実に高めてくれます。むしろ、結婚生活はお互いに違う点があるからこそ意味があり、人格の向上に繋がるのだと言えます。そして、“衝突”を乗り越えた先では、2人の絆は一層深まっているはずです。

共に成長し、歩んでいく

 
 昨今の世の中の風潮からすると、「結婚生活は面倒で“コスパ”が悪い」と感じるかもしれませんが、私自身、夫との考え方の違いを理解しようと努め、夫と共に成長してこられた経験があります。それは何にも代え難いものであり、いま深い幸せを感じています。

 事の大小はあれど、このような“衝突”は結婚生活の中で必ず生じることを前提とした上で、あなたにとって彼は、共に努力してくれると信じるに足る人でしょうか。また、反対に彼から見たあなたはどうでしょうか。ぜひ考えてみてください。あなたと彼にとって、最も良い選択が為されて、お互いが幸せでありますことを心よりお祈りいたします。

回答者
矢野 優(やの・ゆう)
生長の家本部講師補

生長の家国際本部勤務。今年で結婚8年目となる夫と、2人の娘との4人暮らし。最近の楽しみは、家庭菜園で育てる野菜を家族みんなで世話すること。

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