Q もうすぐ77歳になるというのに、両親は仲が悪く、私がたまに家に帰っても言い合いばかりしていて、夫や子どもたちもあきれて寄りつこうとしません。「二人ともそんな年なんだから、いがみあうのはやめてお互い歩み寄ったら」と言っても聞く耳を持ちません。とはいっても、一人っ子の私を育ててくれた両親は見放せず、なんとか仲を取り持ちたいのですが、どうしたらいいでしょうか。(50歳、女性)
A 両親に感謝の思いを持ち、美点に目を向けてください
私の両親もずっと仲が悪く、小学生の頃には、両親が仲の良いという友だちの話を聞いて羨ましく思ったことがあるので、あなたの辛いお気持ちがよく分かります。
そんな両親のことがずっと心に引っかかっていたのですが、30年くらい前、両親が80歳くらいだった頃、私は生長の家富士河口湖練成道場*1で開催されていた母親練成会*2に参加しました。
*1 山梨県南都留郡富士河口湖町にある生長の家の施設
*2 合宿して教えを学び、実践するつどい
そこで浄心行*3を受けたとき、一所懸命に「お父さん、ありがとうございます、お母さん、ありがとうございます」と唱えていると、不思議なことに日頃とは全然違う、ニコニコと嬉しそうに肩を寄せ合っている両親の姿が、突然頭に浮かんだのです。
*3 過去に抱いた悪感情や悪想念を紙に書き、生長の家のお経『甘露の法雨』の読誦の中でその紙を焼却し、心を浄める行
すると目の前の霧が晴れたようになり、「ああ、こうして調和しているのが、両親の本当の姿だったんだ」と分かったのでした。私が小さかったとき、父は手広く商売をしており、母も手伝っていたため、仕事のことでもめたりしていただけで、根本的なところでは信頼し合っていたのだと分かったのです。
両親への思いが変わると、それから両親は喧嘩をすることもなく、二人仲良く平穏な日々を送るようになり、父は82歳、母は98歳の天寿を全うしました。
『日々の祈り──神・自然・人間の大調和を祈る』*4(生長の家総裁・谷口雅宣著)には、「磨りガラスの映像は実在にあらず。その“奥”に金剛不壊にして無限の美を抱く実在あり。それが神の創造である」(32ページ)と書かれています。
*4 生長の家刊
決して焦らず、まずは日頃の小さい喜びや明るいこと、そしてご両親のよいところに目を向ける「日時計主義」*5の生き方を実践してください。あなたの明るい心に照らされて、必ずご両親の「無限の美」が現れ、調和されると思います。
*5 日々の生活の中の喜びや感動、明るい出来事などに心を向ける生き方
回答者:H.N
(生長の家地方講師)
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