あなたの好きなことは何でしょうか? 好きなことに集中していると、時間を忘れて没頭してしまうこともあります。人それぞれに、異なる「好き」がありますが、その好きなことが、他人に迷惑を掛けず、自分の明るい人生に繋がるとしたら、これほど幸せなことはありません。

 もしサッカーが好きな人なら、試合をしたり、今までできなかったプレーができるようになったりすると、楽しくなります。もちろん、試合で負けたりした時には、悲しくなることもあるでしょう。それでもサッカーが好きだからと、練習を続けていくうちに段々と上手になり、色々なプレーもできるようになります。

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無限の可能性がある

 
 生長の家では、人間は神の子であり、無限の可能性があるといいます。しかし、この無限の可能性は、練習することによって引き出されてくるもので、最初から何でも簡単にできるわけではありません。自分の可能性を信じて練習を続けていく内に、徐々に力を発揮できるようになり、上達していくのです。

 これはスポーツに限った話ではありません。どんな分野であっても、練習は必要です。最初は簡単に思えたことも、練習をサボっていれば、継続的に練習をしている人にはかなわなくなります。

 時には、どんなに好きなことでも、思うように上達しない時期が続くと、諦めたくなることがあるかもしれません。しかし、自分の可能性を信じ、ポジティブな心で練習を続けていれば、ある日突然、以前はできなかったことが自然とできるようになっている自分に気づくでしょう。

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好きなことに取り組む

 
 また、自分の好きなことに取り組むなかで、心が自然と明るくポジティブになり、様々な良いことも引き寄せられてきます。物事の捉え方は、心の状態によって大きく変わります。例えば、コップの半分に水が入っているのを、「半分も残っている」と喜ぶか、「半分しかない」と悲しむかは、心の持ちよう次第です。

 私は、中学生の頃からキャンプが好きで、高校生活の最後には、琵琶湖のキャンプ場に泊まりながら、2~3日掛けて湖を一周したこともあります。社会人になってからは、仕事の都合もあり、キャンプはなかなかできていませんでしたが、コロナ禍のキャンプブームをきっかけに、キャンプ熱が再燃しました。

 久しぶりにキャンプに行くと、焚火ひとつでも火起こしするのにとても時間が掛かり、上手にできませんでした。急ぐ時には、簡単に火起こしができる道具を使うこともありますが、あえて時間の掛かる方法で火起こし自体を楽しむこともあります。

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 現代社会では効率を重視する傾向がありますが、自然の中で行うキャンプでは、あえて時間の掛かる方法を取り、ゆったりと流れる時間を楽しんでいます。このような心の余裕が、物事をポジティブに捉える姿勢にもつながっていると感じています。    

 好きなことに夢中になり、ポジティブな心でいると、人生はより明るく充実したものになるでしょう。

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松山健治(まつやま・けんじ)
生長の家本部講師補

生長の家国際本部勤務。1978年大阪府出身。大阪教化部に10年間勤め、青年会事務局長、生教会事務局長を担当した。2013年から生長の家国際本部職員。