皆さんにとって、親はどのような存在でしょうか。幼い頃はよく遊んでくれたけど、中高生になると会話が少なくなったとか、大学生や社会人になれば友人などとの関係が中心で、仕事や趣味に没頭するうちに、親との時間はほとんどなくなった——そんな経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

 生長の家では、「神に感謝しても父母に感謝し得ない者は神の心にかなわぬ」と説き、“親への感謝”を大切にしています。私たち人間は「神の子」として、神様の知恵や愛や生命力などを無限に引き出すことができます。そのときの鍵となるのが“感謝の心”です。

 心が感謝に満たされた人は、表情が明るく穏やかで言動も前向きになり、自分を信じて失敗を恐れずチャレンジする意欲もわいてきます。その感謝の対象として、真っ先に挙げたいのが親なのです。

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 人によって家庭環境はさまざまであっても、親がいてくれたからこそ、自分がこの世に生まれてくることができ、人生の喜びを味わい、表現することができます。

 これをインターネットの動画投稿サイトやSNSにたとえるなら、自分の作品(動画や写真、文章など)を世に出し、多くの人と共有できるのは、土台となるソーシャルメディアを用意してくれた人がいるからです。作品に満足できなくても、そこには多くの知恵や支えがあり、ときには守ってくれる存在もいます。

 つまり、その土台を整えてくれた「責任者」が“親”に当てはまるのではないでしょうか。自分の表現に喜びを感じ、誰かから褒められたとき、「その土台があったからこそ得られた喜びだ」と気づけば、きっと深く頷けるはずです。

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 特集ルポに登場したT.Kさんは、幼い頃に両親が離婚し、新しいお父さんとの関係もギクシャクするなど、大変な時期を過ごしました。しかし、生長の家で教わった神想観*などの"行”を実践し、ついには心のわだかまりを克服して、感謝できるようになりました。
* 生長の家独得の座禅的瞑想法

 文章で書くと簡単ですが、その間には想像以上の葛藤があったことでしょう。それでもあきらめずに行を続けたことで心境が変わり、今では結婚して充実した日々を送られています。

 私は親との関係に悩んだことはほとんどありませんが、大学時代に父が勤めていた会社が倒産し、授業料をアルバイトで賄うことになって不満を抱いていました。しかし社会に出た頃に、生長の家で親への感謝の大切さを学び、父がどのような苦労の中で働いてきたのかを想像できるようになりました。

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 つい最近、父方の伯父から「君の親父は、一生懸命働いて子供たちを守っていたんだぞ」と言われました。自分が親になった今、家族を守る責任や大変さを実感し、改めて父への感謝が深まっています。

「特に親に不満なんてないよ」と感じている方も、〝宝探し〟のように、親の美点や感謝したくなることを積極的に探してみてはいかがでしょうか。そこから、人生はどんどん明るくなっていきます。

山本英輔
生長の家本部講師

生長の家国際本部勤務。長女の読書の影響で「世界の偉人」に詳しくなり、長男の自転車の練習に付き合って運動不足を解消した。